鳥屋野で布教していた親鸞聖人の流罪が赦免になり、国府に勅使が来られるため聖人は国府に向かうことになった。山田の里の 人々は、別れを惜しみ宴を催した。聖人に焼いた鮒を出すと、聖人は袈裟を傍らの榎に掛け、念仏を称えて、山王神社の境内に あった池に鮒を放した。鮒はたちまち生き返って泳ぎだしたという。  以後六百年間、袈裟掛けの榎は語り伝えられたが、寛政八年(1796)大風のため榎が倒れ、その枝を切ると切り口に聖人の 御姿と焼鮒の形が現れた。村人たちは奇異に思い、山王神社の神主であった田代家に安置して聖人を偲んだという。昭和二十三年、 火事により聖人の御姿の榎は消失してしまい、現在は消失前の写真を焦げた榎に貼って安置されているが、焼鮒の形を表した榎は 発見当時の姿を止め親鸞聖人越後七不思議の一つとして現在も大切に護持されている。
田代家    住所:新潟県新潟市西区山田646 お問い合わせ:☎025-377-2615 交通アクセス:車利用/北陸道黒崎I.C.より5分        バス利用/「新潟ふるさと村」        下車、徒歩5分